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スプツニ考!(Sputniko!) ~寿司ボーグ☆ユカリ~

今度は「生理マシーン、タカシの場合」と一緒に2010年に東京都現代美術館のトランスフォーメーション展に提示された「寿司ボーグ☆ユカリ」をとりあげる。


この作品は他の作品に比べてかなり「ネタ」的な印象を受けたのだが、読み解きが甘いのかもしれない。いくつかの問題提起は分かるのだが、それらも「あるある」のようなものであり、他の作品のような鋭さが感じられない気がする。



「寿司ボーグ☆ユカリ」



【内容】
公式サイトによると下記の通り。

”世界屈指の頭脳&予算を持ったサイエンティストたちが競って美少女ロボットを開発している昨今、「寿司ボーグ☆ユカリ」は近未来東京で<女体盛り回転寿司モデル>として開発された女性型サイボーグ。 毎晩懸命に仕事帰りのサラリーマンを癒すユカリだが、彼女の知能が段々と発達していくにつれ、ユカリはただの「可愛いらしい接客サイボーグ」としての役割に不満を覚え、こっそりとキッチンで自分の身体を改造し始める。回転寿司部分にナイフを取り付け、自らを兵器として改造したユカリ。彼女はついに、女体回転寿司サイボーグ屋の脱出を試みるが...?”


実際の動画では、ユカリに殺されたサラリーマン達が倒れている映像がずっと流れている。男体盛りされた男、宴会芸をしていたのか鼻に割り箸が刺さったまま倒れた男をユカリが踏んづけるシーンなど。最後の方にユカリが本来の仕事である、回転寿司モデルの役割を果たしているシーンが出て終了する。


【感想】
テーマとしては、女性差別、機械と人間の境界、機械の暴走といったことになるのだろうか。あとは、日本の文化に対する外国のイメージを茶化しているのかもしれない。


とりあえずユカリがテクノロジーの力を使って、自分をトランスフォーメーションしたという点だけは納得できた。最後に回転寿司モデルの映像が流れるのは、ユカリが殺戮に意味が無いと感じて、元の姿に戻ったのかそれとも昔の映像なのかはよく分からない。もしくは脱出が失敗して毒気を人間によって抜かれた形に改造されてしまったのかもしれないが。


他に気になったのは、寿司と言いつつ枝豆がよく写ってる点とか目のアップの時にそれが動いていること、いきなり寿司を置いて踏み潰すことの意味だ。全くわからない。


本人はこの映像がパロディ要素を色々入れたブラックユーモアと言っているがどの点にパロディがあり、ブラックユーモアがあるか分からないのは非常に悔しい。結局最初に書いたとおりこの作品の「浅さ」はただ自分の浅さを反映しているのだろう。しばらく経ってからまた見て、再解釈してみたいと思う。

最後に本人がこの作品に言及している部分を紹介しておく。

スプ子: 「Body as Shop - 店舗としての身体」について考えていて、まず思い浮かんだのが海外で悪名高き幻のジャパニーズカルチャー「女体盛り」。その未来版として女体回転寿司サイボーグが頭に浮かびました。それで作ってみたら、動いた。詳しい背景はサイトで解説しているので、どうぞ!

ガイド: 短編映画では、ユカリが殺人鬼と化し、サラリーマンを血みどろに……確かに寿司ボークは一度試してみたいですが、これを見ると……サラリーマンの股間にはいなり寿司のようなものが(笑)。

スプ子: よく気づかれましたね! あの映画は色々なパロディー要素をこっそり入れていて自分では結構ギャグ映画かな、と思っていたんですが人に「ホラー」と言われ初めて「そうなのか!」と気づきました。隠しネタをもう1つバラすと、倒れたサラリーマンの一人に全身真っ黒の宇宙人がまざってるんです。未来だから。
All About スプツニ子さん~彼女はサイエンスより)


―― じゃあマシーンを作るアーティストとしての話も伺いましょう。「寿司ボーグ☆ユカリ」とか「メロディナイフ」のような殺戮系の作品がそうですけど、何か男に恨みでもあるんですか? スプ子 恨みはないですけど、私、三池崇史とタランティーノが大好きなんで。それに少しおちょくるくらいがちょうどいいと思っておりまして。これはイギリス人的なブラックユーモアかと思いますね。笑ったけど、これって笑っちゃいけないんじゃないか? とか、面白かったけど、それで良かったのか? と、笑った後で少し考えさせられるような。
(ASII.jp 美人すぎる理系アーティスト・スプツニ子さんはなぜ歌う?より)
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